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おとなの世界 [妄想スケッチ]

最近、鏡で自分を見ると側頭部からまばらに顔を出す白髪、あげく全体に頭髪がいい感じに減ってまいりました。39歳 武藤です。

さて 皆さんは牧草地というのをご存知ですか? 一見なんの意味をなく草が生い茂るだけの空き地にしか見えない場所なのですが‥ ちょっといい方悪いかしら?
しかし、意味大ありです。牛や羊たちの飼料となる牧草を作るための草地なのです、北海道などではよく見られる場所のようですが僕が育った町でも見ることができました。
僕は小学校に行っている時期は学校から帰って来ると仲間たちとよく「悪い者、良い者」「追いつ追われつ」的な「ごっこ」をやって遊んでましたね 「ケイドロ」なんて言い方もしますよね。
内容はスペクタクルアドベチャー!ハードボイルド!なんてな雰囲気を思い込んでやるもんですよね 子供ん時は‥。女の子が混じったりすると個人的 ラブロマンスも入ったりします。
僕たちはその舞台をその牧草地で繰り広げたりしてました。夏場、草がひとしきり生える小学生の僕たちの背丈をゆうに超す成長で敵から身を隠したり 秘密基地をこしらえたりするには好都合だったのです。
今になって考えると僕たちが踏み荒らした牧草の損害は結構なものですね、経営者の方に申し訳なかったと思うばかりです。

その日も学校から帰って、僕は友達と約束もしていないのに例の”秘密基地”に足を向けたのです。

秘密基地を新しくこしらえて三日くらい、もう毎日そこに集まって今日の配役とシナリオを決めています。牧草地に入って草をかき分けて15秒くらいのところにあります、しっかり踏み込んでいるので草が倒れて道になっています。その日は踏み込んで5秒もしないところで秘密基地の方からなにやら大人のひそひそ声が聞こえて来ました「 !? 」まずい!‥ なんだか分からないけど小学生の僕はこれから自分に降り掛かるであろう災難を想像して立ち止まり硬直してしまいました。
息を潜め僕は静止していました。‥‥ 鳥が鳴いています、その辺でコオロギも たまに風が吹いてきて辺りに生い茂る牧草をカサカサとゆらしています‥。しばらくすると また大人のひそひそ声が‥ 何を言っていたかは忘れましたが 複数の大人です、片方 男 片方 女 です。どうやらこちらの気配に気づき先方さんも息を殺しているようです。これは完全にマズい‥ 僕はもと来た道を戻ろうと体を捻りました、辺りは草ボーボーです「カサカサ」「パキッ!」音がします。その瞬間「カチャカチャ」小さな金属が慌ただしく当たる音、かさかさと布がこすれる音、そしてバッサバッサとその辺の草をなぎ倒して移動する音に変わりました。先方さん逃げて行きます。
僕は体を捻ったまま無理な体勢で止まりその一部始終の音を聞いていました。音が止みまた鳥が鳴いてます。
もう誰もいなくなったと思い数歩行った秘密基地のある場所に草をかき分けました。
すると なんとゆーことでしょー!秘密基地の草の外壁は誰かのおかげで見通しの良いオープンスペースに早変わり、僕たちで奇麗に踏み固めた緑のカーペットも無惨にささくれ立っています。
秘密基地がこんなありさまになってしまった悲しさと、大人の男女二人組がここで繰り広げていたであろう その時の僕にはまだ見ぬ大人の桃色の世界のことをなんとなく過りながらその場に立ちすくんでいました。
相変わらず鳥は軽やかに鳴き 風は爽やかに草を揺らしていました。
そして、何かの甘い匂いと大人の奇妙で独特な匂い ムッとした湿度が辺りに立ち籠めていたのを記憶しています。

大人になって そんなとこでそんなことして虫に刺されたりしなかったかしら??なんて余計な心配をしてしまいますねー。

おとなの世界.jpeg






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